1 ナーダム〜裸のワルツ
2 いつものように
3 陽気なプリズナー
4 光の中へ
5 アモーレ下北 2017
演奏中は
「下北沢を巡るネヴァーエンディング・ストーリー」で詳述している1983年に自殺してしまった下北沢に住んでいた友人のこと、そして2003年末の“Save the 下北沢”の立ち上げや、2006年から始まった10年間に及ぶシモキタ訴訟などなど、あまりにもいろいろな思いが脳裏に浮かんだ。
「ナーダム」は2006年の
“下北INSIST!”の幕開けに、渋さ知らズ シモキタ分隊と共に演奏したナンバー。この時、舞台監督と演奏を兼任するという重責を与えられていた僕は、演奏が始まった瞬間に「やっとここまでたどり着けた!」と胸がいっぱいになったことを覚えている。
「いつものように」の作曲者は、Eternal HeartとOZmaでいっしょに活動していた荒武靖。音楽活動を主たる目的として下北沢に引っ越してきてから、この街で初めて得た音楽仲間だ。アレンジは後日僕が好き勝手に変更したものだが、荒武の作曲、僕の作詞のコンビネーションで作ったものの中では、お気に入りのひとつ。歌詞はデヴィッド・ボウイの「5年間」とヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「Pale Blue Eyes」のオマージュを込めた渋谷系前夜(80年代末)ならではの作り込み方になってる(笑)。
「陽気なプリズナー」はそれからグーンと時間が飛んで2010年代に作った曲。
これも中盤でオマージュ入ってますが、下北沢のど真ん中でこれをやらかすのは、まさに念願成就!!
「光の中へ」は前述の友人の追悼から生まれた90年代の曲だが、ずいぶん多くの人が帰らぬ人となってしまった。
「アモーレ下北」は2006年リリース。当時は“Save the 下北沢”のサポーターソングだったが、訴訟の和解と駅前市場へのお別れに際して、歌詞の内容をこの日のために改めて臨んだ。
あとで気がついたら、わずか5曲なのに80年代から10年代までの曲が混じっていて、自分なりに下北沢との関わりを凝縮したのだなぁと。
下北沢の駅前市場でアルバム・ジャケットを撮影した志田歩&Teazerで、これらを演奏できたことは僕にとって大切な節目となりそうだ。
そして今回撮影してくれた石崎俊一は、以前寿町のフリーコンサートでも撮影してくれた腕利き。ドキュメント映画「下北沢で生きる」の素材を探すため、シモキタ問題関連の記録映像をチェックした際、良いな!と思う映像は、ほとんどこの男が撮影したものだった。
妙な解説を入れることなく、演奏前に雨で機材トラブルがあったことや、仕切りの下平氏の語りも押さえるなど、「1カメ、現場処理でよくここまでできるな」と思う。
あと舞監の加藤ちゃんにもおおいに助けられました!