“風の轍”は、沖縄出身のシンガー・ソングライターである
玉城まさゆきの主宰によるシリーズ・イベント。
今回僕が出演させていただいたのは、第26回目とのこと。
ここでは玉城さんとのいきさつも含め、じっくりと今回の縁を噛み締めてみたい。
彼と出会ったのは新宿のソウルキッチン。店主の鳥井賀句さんがジョイント相手として紹介してくれ、共演する機会を重ねるうちに、今年の4月、玉城まさゆき、河村博司、僕が出演者同士で顔を合わせた日に、彼から自分の企画への出演の申し出をいただいた。
こうして前回8月の“風の轍”は河村博司、そして今回は僕が出る形の連動企画になった。
され、この企画終演後の懇親会は飲食込みで1000円!
いったいどんな催しなのかと思い、8月の“風の轍”に行ってみた僕は、玉城まさゆきのしなやかで強靭な意志のもと、メッセージ色をはっきり出しつつ、アットホームな場を創っていることを体感。自分のステージもそうした場に尽くすようなものにしたいと思うようになった。斉藤トオルの負傷により、デュオではなくソロでの出演になったのは残念ではあったが、玉城まさゆきが場を創る気持ちに共鳴するところから選曲も考え、場への敬意を表明として、1曲目は「唄のアジト」ではじめさせてもらった。
この日は9月10日。
翌日は9・11ということもあって、弾き語りでは珍しく「9月のカナリア」も演奏。
さらに9月11日は1973年にチリのクーデターが起きた日でもある。
僕が今発売中のミュージックマガジンで映画評を書かせてもらったドキュメント映画
「チリの闘い」もこの日から公開開始。
それにちなんで「裸のワルツ」の前奏は「不屈の民」にさせてもらった。
ラストの「光の中へ」で玉城まさゆきに合いの手を入れてもらったら、パーカッションの矢島敏、フルートの金子雄一の両名も参加してくれるという嬉しいハプニング!
玉城まさゆきが培ってきた“風の轍”という場の包容力に励まされながら、賑やかな締め括りとすることができた。
セットリスト
1 唄のアジト
2 手頃な免罪符
3 9月のカナリア
4 不屈の民〜裸のワルツ
5 陽気なプリズナー
6 ハッピーエンドを蹴飛ばして
7 光の中へ with 玉城まさゆき、矢島敏、金子雄一
玉城まさゆきのステージは、メッセージをしなやかに染み込ませるスタイルが、彼のキャラクターと見事に一致していた。
そしてフィナーレでは、彼が創った「WAKE UP」のメロディに即興で歌詞をつけて歌うというミッションを拝命!
話を振られた時は「大丈夫かな?」と思ったけど、本番ではこみ上げる嬉しさに任せてド〜ンと弾けちゃいました。その瞬間の心の奥底からの気持ちを素直に出せた気がしています。
玉城まさゆきが創ってきた場でなければあり得ないマジックの連発で多くの人の心が開いたステキな夜となりました。懇親会では僕のお客さんとしてくださった日頃寡黙なNさんが、いつになく饒舌に初対面となる玉城さんたちに話していたのも嬉しかった。
それもこれもこの場にお招きいただいたおかげです。
玉城まさゆきさん、矢島敏さん、金子雄一さん、スタッフの皆様、そしてご来場の皆様ありがとうございました。
ここで得た縁、必ず新たな展開へと繋げていきたいと思いますので、よろしくお願いします!!