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5月27日 ケラ・インタヴュー2015.05.28 Thursday
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MUSIC MAGAZINEの取材で、ケラにインタヴュー。
最近だとナイロン100℃のレヴューやNo Lie-Senseのファースト・アルバムのレヴューを書かせてもらう機会などはあったが、インタヴューとなるとかなり久しぶり。今回は6/7発売のケラ&ザ・シンセサイザーズの新作と6/17発売の有頂天のリユニオン・アルバムについて、あわせて話を聞くという前程なので、非常に濃厚な取材になった。
僕が彼のことを知ったのは1984年。
当時の有頂天は、芝居と演奏がごっちゃになったこんなステージをやっていた。
こうした脚本を書いて、メンバーに稽古させてステージに臨んでも、脚本は一回のステージだけで使い捨てにしてまた新しい脚本を書いていくという異常なまでの創作のパワーに圧倒された。
しかも上の映像で歌っている「もっとサティスファイド」の歌詞のリアリティの切れ味!
バブルの最中に「ハングリーなんて知らない!」と言いつつ、でも満足できないという衝動をぶつけ、さらに「やる気がございません」というキメ台詞までぶち込むセンスは、今にしてみれば90年代以降の日本のリアリティを先取りするものだったと思う。
だから有頂天が「心の旅」のカヴァーで注目されるようになった頃には、“ケラのセンスで日本中を引っ掻き回して欲しい!”とときめいた。
その後の彼の活躍については、ここで書く必要もないと思うが、今回は音楽を切口とする取材である。
芝居と音楽の両輪で動いてきた彼の軸足が、どこにあるのか戸惑う人がいるのは理解できるが、
僕に言わせてもらうなら、先の映像を見れば分かるように、
彼の表現は最初から音楽と演劇を合体させたところにあったのだ。
この巨大なエネルギーが、知ってから30年を経ても、さらに過剰なクリエイティヴィティを発揮しているのを目撃し、それをお伝えすることができるのは、実に幸福なことだと思う。
ケラ&ザ・シンセサイザーズの新作のクリップも、両輪の才能を持つ者ならでは、の作品だ。
ということで、次号MUSIC MAGAZINEをお楽しみに!
以下は、僕のライヴ情報です。
★2015年06月12日(金)下北沢バラック・ブロック・カフェ
“月を越えて、光の中へ in Shimokitazawa” 出演:志田歩&Teazer 、KALAS'
開場 19:00 出演 19:30~ 志田歩&Teazer 20:30~ KALAS`
チャージ 2000円(予約)/2300円(当日)*要ドリンク・オーダー
★2015年06月28日(日)代官山Bar Crimjon
“LOTUS meets 志田歩〜our favorite GLASS〜”出演:志田歩、LOTUS
開場 18:30 開演 19:00
チャージ ¥2000(1ドリンク付) *追加ドリンクは¥500から〜
出演 LOTUS、志田歩
問合せ Bar Crimjon 03-6427-0747(20時以降)
〒1500034 東京都 渋谷区代官山町13-4 セレサ代官山B1-A
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告知:6月28日 LOTUS meets 志田歩〜our favorite GLASS〜2015.05.27 Wednesday
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今回は6月28日に代官山のロック・バー、Bar Crimjonで行う“LOTUS meets 志田歩〜our favorite GLASS〜”の告知をさせていただきます。
蘊蓄が長くなりそうなので(苦笑)、まずは詳細から……。
開場 18:30 開演 19:00
チャージ ¥2000(1ドリンク付) *追加ドリンクは¥500から〜
出演 LOTUS、志田歩
問合せ Bar Crimjon 03-6427-0747(20時以降)
〒1500034 東京都 渋谷区代官山町13-4 セレサ代官山B1-A
では、久々にGLASSのことを語らせてもらいます!
彼らのことをご存知ない方は、以下の音源などを再生しながらお読みいただければ、ご理解いただきやすいかも知れません。
僕がGLASSを知ったのは情報誌ぴあで音楽担当の記者をやっていた80年代後半のこと。
初めてライヴを観たのは、芝浦のINK STICKで、確かHEAT WAVEも出ていたと思う。
とにかく彼らには出てきた瞬間から、曲、歌詞、ルックス、演奏などのあらゆるポイントで、ツボを突きまくられてしまった。
彼らの音楽を例えるのに引用したいアーティスト名を列挙してみると、例えばこんな感じ。
ドアーズ、レッド・ツェッペリン、テレヴィジョン、ジョイ・ディヴィジョン、ザ・スミス、デュルッティ・コラムetc
とにかく僕が好きな洋楽のエッセンスを凝縮したような音楽性で、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムスというシンプルな編成で緩急の起伏に富んだ演奏をする技術も凄かった!
しかも歌詞もグサッとくる鋭いものが、凄く多い。
当時、まだOZmaを結成する前の僕が、いっしょに組もうとしていたギタリストは、クラシック、ジャズ、あとフランク・ザッパやプログレを聴きまくるアカデミックなタイプのテクニシャンだったのだが、彼に「どんなバンドがやりたい?」と訊かれた時に、GLASSのライヴ盤を聴かせたら「メンバー全体の演奏のレベルが高すぎるので、お前にはこんなの無理!」などとつれない返事をくらったのを覚えている。
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寡黙なのに狂気をはらんだヴォーカルのキャラクターも凄かった!
僕の記憶が正しければ、INK STICKのステージのラストでは、マイク・スタンドをグシャグシャに折り曲げてしまったと思う。僕は自分のバイクに乗ってライヴから帰ったのだが、帰り道にバイクを運転していても、「もの凄いものを見てしまった!」という興奮のあまり、腕の震えがずっと止まらなかったのを覚えている。
当然のごとく、その後はライヴに通いまくった。
ピーター・マーフィーのソロ公演も、フロント・アクトのGLASS見たさに行った。
GLASSのオリジナル曲は非常に聴き取りやすい日本語詞だったが、彼らの出身校である法政大学の野外ライヴで、ドアーズの「ロードハウス・ブルース」をやった時には、あまりにも曲の雰囲気が彼らにはまっているので狂喜乱舞してしまった。
日本のアーティストがドアーズをカヴァーすると、何か憧れを押し付けられているような白けた気分になることが多かったのだが、彼らは文句なく似合っていた。
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あまりに僕の思い入れが強いので、当時彼らの在籍していた事務所の社長であった森田勝氏からは、ライヴ・ヴィデオのコピーをいただいたり、挙げ句の果てには「GLASSのマネージャーやらない?」と言われたこともあった。
森田氏は2005年に「ロック画報」誌の取材でインタヴューさせていただいたことがあるが、彼はその後、2008年に亡くなっている。改めてあの頃にお世話になったことへの感謝を表明したいと思う。
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もう一度GLASS本体に話を戻すと、彼らは1994年に活動を終了。
本当に残念だった……。
アルバムでは一枚のライヴ盤と二枚のスタジオ盤をインディ−ズから発表しているが、三枚とも名作だと思う。
下はGLASSが1992年にリリースしたスタジオ盤『涙の洪水』。
ちなみにこちらは、OZmaが1991年にリリースした『Home Sweet Home』。
何となく通じる雰囲気あるような気がしませんか?
実はこの記事を書くために時系列を確認するまで、僕は自分が『涙の洪水』の影響を受けて、こんなジャケットにしたのだと思い込んでいた。でも意外なことに『Home Sweet Home』は1991年でした。
自分でもビックリ!
でもそんな勘違いをするほど僕はGLASSに影響を受けていた。
実際に自分の書いた歌詞でも、「GLASSがなかったら書けていなかった」と感じるものがある。
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それから時は流れて……。
ネットでGLASSのことを調べるうちに、存在を知ったGLASSのコアなファンが、LOTUSだった。
なにしろGLASSの曲名にちなんだ芸名の持ち主なのだから半端ではない。
そして、つい先日、僕はLOTUSと、ネットではなく初めて直接会うことができた!
逢った場所は代官山のBar Crimjon。
GLASSでベース、作詞作曲を担当していたバンマス、JUKO氏が代官山で始めたロック・バーである。
ということで、大変長くなりましたが、このBar Crimjonで、僕とLOTUSが、弾き語りジョイント・ライヴをやろうという企画が、“LOTUS meets 志田歩〜our favorite GLASS〜”というわけであります。
楽しみだけど、緊張しちゃうかも。
でも、ご興味のある方はよろしくお願いします!
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告知:6月12日 月を越えて、光の中へ in Shimokitazawa2015.05.25 Monday
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長文の書き下ろし原稿に集中したりしていたため、久々の更新となりました。
今回は6月12日(金)に行う“月を越えて、光の中へ in Shimokitazawa”のお知らせです。
開場 19:00
出演 19:30~ 志田歩&Teazer
20:30~ KALAS`
チャージ 2000円(予約)/2300円(当日)*要ドリンク・オーダー
バラック・ブロック・カフェ
phone:070-6969-4215
(小田急線・下北沢駅南口より徒歩2分、下北沢南口商店街20m下り、DOROMA右、不動産屋・お部屋探し4F)
今回久々のジョイントとなるKALASと僕が初めて共演したのは、2002年2月17日。
場所はまだ松崎博さんがオーナーで移転する前のNever Never Landだった。
当時下北沢の音楽仲間を通じてKALASの音源を聴かせてもらった僕は、
彼が「月を越えよう」をはじめとするオリジナル曲の数々で独自のオリエンタルな音楽性を追求しているのにおおいに励まされ、作りかけとなっていた「光の中へ」を、その場で初お披露目。
翌2003年に発表したCD『花よ 大地よ 月よ 銀河よ』のメイントラックとして収録した。
このCDは80年代に下北沢に住んでいて、自殺してしまった友人の逝去から20周年というタイミングで制作したもので、2003年11月23日には、松崎さんのご厚意を受け、Never Never Landで追悼のイヴェントも開催させていただいた。
ところが2004年4月30日に、その松崎さんが逝去。
その年の11月29日には、高円寺の稲生座で松崎さんのお通夜の場で僕の歌にギターで寄り添ってくれた大谷令文と共に、KALAS&志田歩Presents“月を越えて、光の中へ”というタイトルで、KALASとのジョイント・ライヴを行っている。
今回の“月を越えて、光の中へ in Shimokitazawa”というタイトルは、そうした流れがあって選んだものだ。
今では僕自身が、松崎さんが亡くなった年齢となった。
6月12日はそんな思いを噛み締め、なおかつ現在の五人編成の志田歩&Teazer ならではの選曲で臨みたいと思っていますので、よろしくお願いします。
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