自分にとってはソロでI guessとジョイントし、ゲストに
六弦詩人義家を迎えた昨年10月の“下北沢+被災地 命つなごうマーケット”を、志田歩 with kubottiでヴァージョン・アップするような気持ちで臨んだ。
一番手の
六弦詩人義家は、なんと全曲インストで意表を突かれたが、ジョイントするたびに佇まいが凛々しく堂々としてきたのを頼もしく思う。これからも彼とはいろいろな形でジョイントする機会があると思うけど、よろしく!
二番手は僕たち志田歩 with kubotti。前回のSoul Kitchenが必然的に座った状態での演奏となったこともあって、今回はあえてスタンディングで演奏することにした。
セットリスト
オープニングSE 「Naadam」(渋さ知らズ)
1 裸のワルツ
2 手頃な免罪符
3 Home Sweet Home
4 懲りない夜に〜光の中へ
5 唄のアジト
6 アモーレ下北(with 六弦詩人義家)
7 陽気なプリズナー
今回SEに使わせてもらった「Naadam」には、凄い思い入れがある。
2006年の“下北INSIST!”で、kubottiと共に渋さ知らズシモキタ分隊とCLUB251のステージでセッションした際の1曲目がこの曲だったのだ。
あの時は、下北沢に補助54号線の事業認可が迫る緊迫した状況の中、実行委員長から演奏だけでなく、中川敬、河村博司などのゲストも含む進行の舞台監督やら、セッションの段取りまでを、丸ごと一任され、途方に暮れながらも任務を遂行しようと必死で動き回った。そのため「Naadam」を奏で始めた瞬間の、「ようやくその本番に辿り着けた!」という感慨は、今でも生々しく思い出してしまう。
それから数年後、「裸のワルツ」を書いた時、なんで以前の自分の作風になかったこんな曲を書けたのか、自分でも謎のままだった。だが後々「Naadam」を聴いたら、自分の無意識のレベルにまで、この曲のリズムが染み込んでいたからこそ、「裸のワルツ」が生まれたのだ、ということが理解できた。
だから今回のステージ序盤の流れは、自分がシモキタ問題と関わる中での音楽的な体験を、フィードバックさせたものと言える。
テンション上がって当たり前!
そのためか今回は、これまでのデュオの時とは違うスケールで歌えた気がしている。
長年つきあってもらっているkubottiからしたら「ようやくここまで来たか」という感じかも知れないが、ひとつ壁を破ったという手応えは、しっかりと記憶しておきたい。
トリのI guessは、知り合ってから30年以上にもなる橋本はじめのチャーミングなヒールともいうべきキャラクターと、天真爛漫な清水ともこのコンビネーションで作る緻密なアンサンブルが素晴らしい。
結果、三組の演奏を全てお楽しみいただいた来場者が多く、合同の打ち上げも大盛況で、非常に素敵なイヴェントになったと思う。
また個人的なことではあるが、この日は僕が下北沢に住みはじめてから初めてこの街で知り合い、いっしょにバンド活動を行ってきた仲間が、実家に拠点を移す直前に観にきてくれたライヴということもあって、歌いながらいろいろな思いを噛み締めることともなった。
ということで長くなりましたが、ご来場いただいたみなさま、ならびにlownのみなさま、どうもありがとうございました!!