特定秘密保護法を巡る議論が激しい中、下北沢はもうひとつ別の案件でも緊迫している。
自分も構成員である“Save the 下北沢”“
まもれシモキタ!行政訴訟の会”などが、ずっと「街を真っ二つに分断する道路」として反対してきた補助54号線について、世田谷区が優先整備路線と掲げた「せたがや道づくりプラン(素案)」を公表し、パブリックコメントを求めているのだ。
広報誌の表紙
マーカーで青く線を引いた部分が補助54号線の二期と三期工区に関する記述
“
まもれシモキタ!行政訴訟の会”では、すでに事業認可された一期工区については、事業認可の取り消し、二期工区と三期工区については事業認可の差し止めを求めている。
今回世田谷区が公表した「せたがや道づくりプラン(素案)」は、一期工区は事業中であるとして、二期工区と三期工区を優先整備路線として位置づけるというもの。これに対してパブリックコメントで意見を求められているのだ。
まん中の赤の部分が一期工区、新宿よりの右側(水色)が二期工区、環七方面の左側(青)が三期工区
パブリックコメントの締め切りは12月16日の月曜日と間近。
にもかかわらずあまりにも情報が知られていないので、“
まもれシモキタ!行政訴訟の会”は号外を発行して配布している。
「まもれシモキタ!通信」号外のPDFデータを欲しい人は以下のリンクから
http://www.shimokita-action.net/archive/shimokita_newsG1208.pdf
このパブリックコメントはネットでも受け付けており、以下に該当する方は意見を提出できるとのことなので、多くの声を寄せてください。
世田谷区内在住・在勤・在学の方
世田谷区内に事務所や事業所を有する個人・法人・団体
せたがや道づくりプラン(素案)に利害関係を有する個人・団体
「せたがや道づくりプラン(素案)」の詳細、およびパブリックコメントの発信ページへは以下から
http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/107/160/784/d00129462.html
この「せたがや道づくりプラン(素案)」は、当然ながら下北沢のことだけを扱っているわけではない。
世田谷全域に関わるプランなので、エリアによって様々な意見があると思うし、補助54号線についても自分とは異なる意見の人がいるとも思うので、コメントの書き方は人それぞれであって良いと思うが、自分はこのような意見を提出した。
「大規模公共事業の見直しを公約に掲げた現区長の名前と写真を掲載した広報誌で、区長の責任のもと、補助54号線下北沢地区の二期工区と三期工区の優先整備を素案として提出している点が理解できません。東京都との関係の中でただちに見直しを掲げることは困難だと思いますが、3月に公表するせたがや道づくりプラン案においては、この項目は撤回削除されるよう要望します」
もうひとつこれとリンクするが、まだあまり知られていないと思う情報をもうひとつお伝えしておきたい。
世田谷区が発表した小田急線跡地の利用計画についてである。
下の図面の右側のマーカーで囲ったのが、補助54号線の一期工区。
そして図面の左側に囲ったのは、新たに作られる小田急線の改札のすぐ側に建設される小田急の商業施設とのこと。かなり巨大なものとなるようだ。
この商業施設が作られる場所は、公共事業用地ではないので、世田谷区の権限とは関係無い部分ではある。
ただし下北沢の商業者にとっては、この施設の建設は大きなインパクトを与えるはず。
この種の情報も、どんどんアナウンスされていかなくては、一部の人だけにしか街全体の将来像を、きちんとイメージできなくなってしまう危険があると思う。