10月17日が一周忌にあたる伊藤耕をしのんで、3箇所の会場で4日間にわたって開催。
濃密な日々に皆勤で臨んだ。
初日の15日は高円寺・稲生座でのパーティ。この日はライヴはなく、フールズのドキュメント本でお世話になっている方々とゆっくりお話しできる貴重な機会となった。
16日は新大久保・EARTHDOM。
トップのマンホールは、耕さんが好きだったという「ラリー」に続けて、耕さんのことを歌ったと思しき曲で“どん位”と“Don't Cry”をかけていると感じられた部分が特に染みた。
2番目はThe Ding-A-Lings。生前の耕が、このバンドのフロントであるオスのアンサンブルに関する発想を絶賛していたのを思い出しながらステージを堪能した。
3番目のTHE TRASHは、ハードなパンクを軸にしつつ、いっしょに歌えるアッパーな曲調と、メンバー全員がガンガン前に出てくるようなエネルギッシュなステージングにグッときた。長いキャリアでこのテンションを放っているのはすごい。
とはいえ、この日の目玉はラストのイトウコウサンズ。事前には誰が出るのか知らなかったが、蓋を開けてみたら、ステージにいるのはブルースビンボーズの面々。しかも前半はP-chanの友人だという小泉と名乗る人物をゲストボーカルに迎えて、「つくり話」「MR.FREEDOM」など、フールズの代表曲のカヴァーにティアドロップスの「皆殺しのバラード」を交え、ラスト2曲がベースの石井明夫のボーカルで、「Oh Baby」「太陽のまばたき」という構成。同じ伊藤耕がヴォーカルだったフールズへの敬意と自分たちのやってきたことへの誇りを同時に表明するあまりにもイキなステージに震えた。
命日の17日と最終日18日の会場は、僕も先日【天のファイト部落】でお世話になったばかりの阿佐ヶ谷・天。
17日はやむを得ぬ事情で、マタ・ハリの途中から参加。すごい賑わいで出演者も多く、誰が誰だかもよくわからないありさまで、店の外にも人がぎっしり!
転換の最中に、伊藤耕がヴォーカルを、マタ・ハリの八壱がドラムを担当していたループスの音源も聴くことができたのも嬉しかった。
最終日の18日はヤマトから見ることができた。
2番目の青木マリは、ギターの弾き語りでJAGATARAの「都市生活者の夜」という勇気ある選曲。この曲は先日EBBYとの
セッションもしていたようだが、伊藤耕からJAGATARAに繋がっていく感覚は、僕自身もすごく共感!
トリは朴保。彼との関わりは、かつて僕自身のホームページに
「朴保MUSEUM」というコーナーを作ったほどの濃密なものだが、伊藤耕との絡みでは2007年11月10日のフールズ再始動のEARTHDOMのフロントアクトも朴保だったし、僕が初めてライヴハウスにブルースビンボーズを見に行った時(会場は移転前の新宿CLUB DOCTORだった)も朴保BANDとのジョイントだったことを思い出す。この日の朴保はノドは疲れているようだったが、ギターが冴えまくり。「LITTLE WING」のソロは白眉だった。アンコールで切狂言時代の曲を聴かせてくれたのも嬉しかった。
それにしても追悼イヴェントで4DAYSというのも破格。
伊藤耕というアーティストが、いかに多くの人と人を繋げていたのかと、改めて痛感した。
そして出演者、実行委員会の皆様、ご尽力お疲れ様です、素晴らしい日々をありがとうございました!!