3月1日 新大久保アースドムにてTHE FOOLS
“伊藤耕!判決3日前ギグ!”と銘打ったワンマン。
オープニング・アクトを務めたマンホールもテンション高く、場の緊張感を共有している感じが自ずと伝わってきた。
この日のTHE FOOLSの編成は告知によると(伊藤耕vo、福島誠二b、 村上雅保dr、關口博史g、マサキg、若林一也sax愛子&さくらcho)。川田良、大島一威を次々と失った彼らが、20代の若手を迎えてから、僕が観るのは初めての機会となる。
ライヴは二部構成。
この間の激動にめげずTHE FOOLSの看板を背負って奮闘してきた福島誠二の奮闘に目が惹き付けられる。
例えば「酒のんでPARTY」では、ステージのど真ん中に移動して、メンバーのインタープレイが滑らかに展開するように采配を振るう。
大好きな「いつだってそうさ」を久々に聴くことができて嬉しい。驚くほど平易な言葉しか使っていないにもかかわらず、人間の内面をあっさりとざっくりと描ききってしまう歌とブルージーな演奏の醸し出す深みには、「ジム・モリソンが早世せずにドアーズが成熟していったらこんな感じになったのでは?」などと思ってしまう。
二部で特に印象的だったのは「バビロン・ブレイカー」。バンドの苦難の最中で福島誠二が作曲した曲だが、ここにいたって新たな代表曲となった気がする。
曲間もずっとMCで喋り続け、そのまま曲に入る場面も多く、
終盤になるといつのまにか10人以上の大編成となっているあたりは、やはりTHE FOOLSの本領だ。
終演時には23時!
未来に何が待ち受けていようと、今持てる全てを出し切ろうというバンドの覚悟を感じる熱演だった。