星野裕矢の応援をすることは、自分の表現の一部である。
そんな思いから発案した今回のジョイント・ライヴ。
開演時に僕から場内の観客に星野裕矢を紹介させてもらったところ「披露宴みたい」との声が(笑)。
とはいえ共に良い場を作ろうという気持ちの入り方は、選曲からも分かると思う。
星野裕矢セット・リスト タケちゃんはブルースハープで飛び入り
1 Heavy rain
2 旅に出たい
3 ナイフ with タケちゃん
4 アフリカの月 with タケちゃん(西岡恭蔵のカヴァー)
5 月とピエロ with タケちゃん
6 人魚
7 カウンターの中で(志田歩のカヴァー)
8 二人の舟 with タケちゃん
特に僕にとってインパクトでかかったのは、最後の2曲。
「カウンターの中で」は、ほとんど別の曲に変貌していて唖然……。
「胃が痛い」とfacebook上でぼやきながら、斬新なアレンジに短期決戦で挑戦した産物である。
この曲、僕が初めてお披露目したのも稲生座。
その時の顔ぶれでそのまま志田歩&Teazer結成へと至ったこともあり、
この場所でこの曲をやる意味を直観的に理解している者ならではのセンスで、場内は涙腺を潤ませる者、続出!
しかもラストは僕に初めて合った時に聞かせてくれて圧倒された「二人の舟」。
この曲は星野裕矢が大学時代にお世話になり東日本大震災で亡くなったお店のマスターへの追悼の意志を込めた曲であり、「カウンターの中で」を書く際に、僕がお世話になったお店のマスターを偲ぶ気持ちとも通じている……
志田歩セット・リスト
1 いつものように
2 恋のホットスポット
3 ハッピーエンドを蹴飛ばして
4 冬虫夏草(星野裕矢のカヴァー)
5 カウンターの中で
6 陽気なプリズナー
7 唄のアジト
8 光の中へ
志田歩 with 星野裕矢 セッション
裸のワルツ
「恋のホットスポット」はキーを改めて、歌詞の破壊力を強調した新ヴァージョン。
最も緊張したのは星野裕矢の「冬虫夏草」のカヴァー。
裕矢の得意技であるファルセットや口笛は、僕は不得手なので、ドラマチックなメロディの美しさを強調するため、音数を減らす引き算の発想でアレンジに挑んだ。
「陽気なプリズナー」はJAGATARAの「タンゴ」の引用を含む最新ヴァージョン。
お祭り騒ぎに持っていきやすい「光の中へ」は、予定調和的な盛り上がりを避けるため、あえて独りでやらせてもらった。
その代わりにセッションの候補曲として僕が提案したのは「裸のワルツ」。
僕のひねくれたセレクトに快く応じてくれた星野裕矢の心意気もあって、自分自身の内面のピークを、このセッションに持っていくことができた。
この時の自分はメチャクチャ喜びつつも目が据わってるみたいな状態だった気がする。
かゆいところに手が届くセンスで活躍してくれた星野裕矢の奮闘もあって、
自分の出番だけでなく全編通して自分の想定を越える密度純度でぶちかませたイベントになったと思います。
ご来場の皆様、ツイッターで事前告知にも尽力していただいた稲生座のみなさま、飛び入り出演のタケちゃん。
どうもありがとうございました!