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★2016年10月20日(木)
新宿Live bar∞Strength
志田歩弾き語りソロ
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    在野の形而上〜映画「ポー川のひかり」
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      「木靴の樹」などで知られるイタリアの巨匠、エルマンノ・オルミが、自ら生涯最後の劇映画と決心して作り上げた力作。監督は60年代にローマ法王ヨハネ23世に捧げる作品を発表したこともあるカトリック信者だが、それゆえに危機に瀕した現代の宗教のあり方を、根底から問いかけている。

      主人公(ラズ・デガン)はヨーロッパ最古のボローニャ大学の古文書館で、床中にキリスト教関係の古文書を釘で打ち込んで失踪した哲学教授。歴史的な建造物の中の犯行現場の壮絶なまでの美しさは、若気の軽はずみな反抗ではなく、歴史の蓄積の重みを知る老人の問いかけの真剣さを伝えてくる。この映画に取り組む監督は、美術の国イタリアならではの美しい映像にシリアスなメッセージを託したのだ。

      失踪した主人公は、イタリア北部の大河、ポー川を遡り、そのほとりにある朽ちかけた石壁の小屋を補修して住み始める。彼を慕って親交を深める近隣の人々は、キリストのもとに集う使徒のようで、晩餐の場面は宗教画のような厳かさに満ちている。

      そのコミュニティの和やかな光景が、象牙の塔ではなく在野での希望を示した後、伝えられたのはポー川の中流に港湾工事が始まる知らせ。国家権力により、長年そこに住んでいた人々は、不法占拠者と規定され、罰金を徴収されたうえに立ち退きを迫られる立場になってしまう。

      イタリアだけでなく、現在世界中で起きている出来事を、ここまで象徴的に凝縮する眼差しが素晴らしい。ここで僕は下北沢を連想して慄然となったが、違法性という名目のもとに既得権を奪われる現場は、今の世界のいたるところにある。

      目前に迫った工事のためのショベルカーを、椅子に座って阻み、コミュニティを守ろうとする村人の姿には、おそらく世代によって、さまざまに連想する事象があるはずだ。

      ここで主人公は「皆がここに残って、平和に暮らせるように祈っている」と言い残し、ちょうど磔にされるキリストのように警察に連行されていく。
      留置場を訪れた老司教に対し「神こそこの世の虐殺者だ」と主人公が叫ぶ終盤の宗教論争が放つインパクトは、おそらくイタリアでは想像を絶するほど大きなものであるに違いない。

      絶望にも楽観にも偏らず締めくくられた映画のエンド・ロールが流れる中、僕は監督にこう言われたような気がする。

      「ここから先は、生きていくあなた方が選ぶのですよ」

      ブルースビンボーズの「誰もがキリスト」にも通底する根底的な問題提起を、自らの遺言代わりとして作り上げたエルマンノ・オルミ監督のエネルギーにひれ伏したくなる傑作だ。

      カンヌ国際映画祭特別招待作品
      8月1日より 岩波ホールにてロードショー
      公式サイトは http://po-gawa.net/
      posted by: | 映画 | 19:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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