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5月16日 ナイロン100℃ 百年の秘密 @本多劇場2012.05.16 Wednesday
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久しぶりに見たナイロン100℃。
細部のユーモアに笑いを誘われつつ、何度も何度も涙腺が潤んでたまらなかった。
80年代のインディーズ・ブーム前夜に知り合ったケラは、自分の表現の原動力をマイナス・パワーだと言っていた。
しかし今回の舞台は、生きている者と生きていた者への無差別な慈しみに満ちていた。
ヒューマニズムというような理性的なものではなく、一種動物的な感覚を持ちつつ、目線としては人間の世界を俯瞰する孤独なイキモノみたいな角度から切り取って見せる。
年輪を重ねることなしには突入できない次元に、正々堂々と挑戦的に挑んで見事な勝利を収めた舞台。
世代的にケラと近い自分としても、まだ挑戦すべきフィールドがあるのだ、と泣かされつつ勇気をもらいました。
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5月11日 オープンマイクご報告2012.05.12 Saturday
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TOMOの音楽夜会四周年ということで、今回は録画前提。
さらにビザの差し入れもあり!というスペシャルな一夜。
昨晩五時頃までうかれていたため、迎え酒モードの選曲は、こんな感じ。
1 BLUE BOY
2 LOVE IS A MYSTERY
3 唄のアジト
昨日のライブに来てくれた方もいる中、よれよれだけど、ハッピーな時を過ごさせていただきました。 TOMOさん、今後もよろしくお願いします‼
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緊急告知! 6/29 星野裕矢企画に志田歩&Teazerで参加します2012.05.11 Friday
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5/10の稲生座のステージで発表したイヴェントの詳細です。
6月29日 三軒茶屋グレープフルーツムーン
星野裕矢企画Vol.3〜多世代共棲音楽生態系
18時オープン 19時スタート
2000円+オーダー
出演;Puca、星野裕矢、蠣崎弘、志田歩&Teazer
5月10日に僕の発案で弾き語り同士でのジョイントを行なった星野裕矢が、
今度は彼の企画に第三期志田歩&Teazerを招いてくれました!!!
しかもあの“蠣崎弘さん”も同日出演!!
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5月10日 ジョイント・ライヴ at 高円寺・稲生座 志田歩 vs 星野裕矢 ご報告2012.05.11 Friday
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星野裕矢の応援をすることは、自分の表現の一部である。
そんな思いから発案した今回のジョイント・ライヴ。
開演時に僕から場内の観客に星野裕矢を紹介させてもらったところ「披露宴みたい」との声が(笑)。
とはいえ共に良い場を作ろうという気持ちの入り方は、選曲からも分かると思う。
星野裕矢セット・リスト タケちゃんはブルースハープで飛び入り
1 Heavy rain
2 旅に出たい
3 ナイフ with タケちゃん
4 アフリカの月 with タケちゃん(西岡恭蔵のカヴァー)
5 月とピエロ with タケちゃん
6 人魚
7 カウンターの中で(志田歩のカヴァー)
8 二人の舟 with タケちゃん
特に僕にとってインパクトでかかったのは、最後の2曲。
「カウンターの中で」は、ほとんど別の曲に変貌していて唖然……。
「胃が痛い」とfacebook上でぼやきながら、斬新なアレンジに短期決戦で挑戦した産物である。
この曲、僕が初めてお披露目したのも稲生座。
その時の顔ぶれでそのまま志田歩&Teazer結成へと至ったこともあり、
この場所でこの曲をやる意味を直観的に理解している者ならではのセンスで、場内は涙腺を潤ませる者、続出!
しかもラストは僕に初めて合った時に聞かせてくれて圧倒された「二人の舟」。
この曲は星野裕矢が大学時代にお世話になり東日本大震災で亡くなったお店のマスターへの追悼の意志を込めた曲であり、「カウンターの中で」を書く際に、僕がお世話になったお店のマスターを偲ぶ気持ちとも通じている……
志田歩セット・リスト
1 いつものように
2 恋のホットスポット
3 ハッピーエンドを蹴飛ばして
4 冬虫夏草(星野裕矢のカヴァー)
5 カウンターの中で
6 陽気なプリズナー
7 唄のアジト
8 光の中へ
志田歩 with 星野裕矢 セッション
裸のワルツ
「恋のホットスポット」はキーを改めて、歌詞の破壊力を強調した新ヴァージョン。
最も緊張したのは星野裕矢の「冬虫夏草」のカヴァー。
裕矢の得意技であるファルセットや口笛は、僕は不得手なので、ドラマチックなメロディの美しさを強調するため、音数を減らす引き算の発想でアレンジに挑んだ。
「陽気なプリズナー」はJAGATARAの「タンゴ」の引用を含む最新ヴァージョン。
お祭り騒ぎに持っていきやすい「光の中へ」は、予定調和的な盛り上がりを避けるため、あえて独りでやらせてもらった。
その代わりにセッションの候補曲として僕が提案したのは「裸のワルツ」。
僕のひねくれたセレクトに快く応じてくれた星野裕矢の心意気もあって、自分自身の内面のピークを、このセッションに持っていくことができた。
この時の自分はメチャクチャ喜びつつも目が据わってるみたいな状態だった気がする。
かゆいところに手が届くセンスで活躍してくれた星野裕矢の奮闘もあって、
自分の出番だけでなく全編通して自分の想定を越える密度純度でぶちかませたイベントになったと思います。
ご来場の皆様、ツイッターで事前告知にも尽力していただいた稲生座のみなさま、飛び入り出演のタケちゃん。
どうもありがとうございました!
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星野裕矢が歌う「与作」の衝撃2012.04.16 Monday
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4月14日 星野裕矢が行なったデイホーム桜丘への出前ライヴに立ち会った。
彼がこうしたことをするきっかけは、彼が仕事をしていた喫茶店にやってくる高齢のお客さんから、彼の歌を聴く機会が欲しいと言われたこと。そのお客さんが利用しているデイホームへの出前ライヴを、ボランティアで行なうようになったという。
ライヴハウスやロック・バーでのステージとは違った魅力が発見できるのでは? と思い、スタッフとして同行することを申し出た。
この日の彼の選曲はこういうものだった。
この道
北国の春
与作
知床旅情
愛燦々
月夜(オリジナル)
もちろん高齢者の方に喜んでいただくための選曲だが、僕にとって衝撃だったのは「与作」である。
「与作」は1978年の北島三郎のヒット曲として知られている。
これを作詞作曲した七澤公典は、1948年生まれでジャズ・ギタリストとしての活躍でも知られる。
1961年生まれの僕の世代感覚からすると、失礼ながら「与作」はあまりにも有名すぎる他の世代の歌であって、ギャグや照れ隠し抜きには向き合いにくい。
例えば僕とほぼ同世代(1962年生まれ)の水戸華之介は、1996年に発表した『made in BABYLON』というソロ・アルバムで「与作」をカヴァーしているが、なんとディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のギター・リフに原曲のメロディと歌詞をぶつけるという破壊的なまでのギャグをぶちかました解釈であった。これはこれで世代的なシンパシーもあったため、ある種の痛快さを伴って強く印象に残っている。
しかし星野裕矢の歌う「与作」の解釈は、完全な直球勝負!
聴いている僕の脳裏には森の中で与作が木を切る姿が、郷愁を伴って浮かび上がってきた。
楽曲の生まれた原風景に、敬虔な意識で踏み入っていこうとする星野裕矢の姿勢に圧倒されたのである。
原曲への真摯な態度でジャンルを越境していく星野裕矢の志の高さは、この曲を生み出した七澤公典のスタンスにも通じるところがあるのかもしれない。
ちなみに僕が星野裕矢と知り合うきっかけになった拙著「玉置浩二★幸せになるために生まれてきたんだから」の第四章“スターダム”冒頭には、“父に贈った<与作>”という一節があるので、ちゃっかりご紹介させていただくことにする。
玉置浩二が安全地帯のデビューに向けて、拠点を東京に移した日の朝を、父の一士ははっきりと覚えている。
「私は演歌が好きだったけど、あいつはあまり好きじゃなかったんです。
でも東京に行くその日の朝に、浩二が『親父は演歌が好きだから、演歌を歌って東京へ行くわ』って言って、家の中で北島三郎さんの〈与作〉を歌ったんです。これがまた……自分の息子のことをこういうのは変なんですけど……これはうまい!と思って、私は唸りましたね。これだけうまかったら、東京に行ってもものになるんじゃないか、そんな感じはしましたですね」
ジョイント・ライヴ at 高円寺・稲生座 志田歩 vs 星野裕矢
5月10日(木)20:00 start
チャージ1570円+オーダー
稲生座 Phone:03-3336-4480
東京都杉並区高円寺北2-38-16 サニーマンション2F
http://www2.odn.ne.jp/raychel/menu.html
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4月13日 オープン・マイクご報告2012.04.14 Saturday
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昨年11月にお世話になって以来、5ヶ月ぶり。
この「TOMOの音楽夜会」で、さまざまなアーティストと交流できることは、僕にとって本当に大切なことで、向かっている時から幸福な気持ち。
facebookやブログを見て来てくれたギャラリーの存在にも励まされ、さらにテンション上がっちゃいました。
僕の出番はyokoさん、hisaoさんに続く三番目で、今回の選曲はこんな感じ。
1 四月のイノセンス
四月に期間限定でお披露目するオリジナル。昨年は選挙スタッフで歌う機会が無かったため、2年ぶりに歌いました。
2 陽気なプリズナー〜タンゴ(JAGATARAのカヴァー)
このオープンマイクで製作中の中途半端な状態で無理矢理演奏して恥をかいた「陽気なプリズナー」。
最近は自分の代表曲となりつつあります。
ここまで曲が育ってきたのも無謀な実験を許容してくれる「TOMOの音楽夜会」のおかげ!
JAGATARAの「タンゴ」を引用するヴァージョンは、この日がようやく完成形にできたと思う。
3 冬虫夏草(星野裕矢のカヴァー)
昨年10月に連れてきた時、星野裕矢が披露して場内の空気を変えてしまった名曲をカヴァー。
5月10日の「ジョイント・ライヴat稲生座 志田歩 vs 星野裕矢」の予告も兼ねて、チャレンジしました。
……と普段だったら、3曲だけなのですが、この日は“通りすがりのサックス吹き”佐藤さんが、様々な人と即興でセッションしており、全員の演奏が終わったところで、「共演したい人いますか?」という流れに……。
ならばと思って名乗りを上げ、何をやろうかと考えていたら、
TOMOさんがベースで、Midさんもギターで参加して下さることに!
では、この顔ぶれに相応しい曲をと思い「唄のアジト」で、全体の締めを行なう流れに。
予定調和の対極にある想定外の幸福感に酔いしれさせていただきました!!!
今後もよろしくお願いします。
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5ヶ月ぶりにアコースティック・アート オープン・マイクへ2012.04.13 Friday
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だいぶ間が空いてしまいましたが、本日久々に東新宿アコースティック・アートのオープン・マイク「TOMOの音楽夜会」に参加します。
少しだけ未来が好きになった“今”の感じをお伝えしたいと思いますので、よろしくお願いします!
19時半スタート
charge 1000円 1Drink付き
http://acoustic-art.jp/
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予告:星野裕矢とのジョイント・ライヴ 5月10日稲生座2012.03.26 Monday
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これはあくまでも僕の考え方だけれど……
基本的に有料のステージに立つミュージシャンというのは、
お金を払って見てもらう甲斐のある音楽をやる気概を持たねばならない、と思う。
さらに言うなら、客席に向かって「ありがとうございます」と頭を下げていても、
内心では「見にきて良かったでしょ?」と思い込むのが、礼儀であり資格でもあると考えている。
だから歌を歌う者同士の距離感というのは、実に微妙なものだ。
互いにおびやかされる位の緊張感が無いと、内輪ノリを越えたダイナミズムは生まれてこない。
ここで改めて星野裕矢(親しみを込めて敬称略)の紹介をしたい。
彼と出合ったのは、昨年の夏。
シモキタ問題のフリーペーパーを、街中のお店を回って配布していると、
配布したばかりのライヴ・バーから店のスタッフが、店から出た僕を追いかけて
「あなたが志田さんですか?」と声をかけてきた。
話によると彼は玉置浩二の大ファンで、僕の書いた「玉置浩二☆幸せになるために生まれてきたんだから」を学生時代に愛読していたという。
また彼も音楽をやっており、いろいろと話を聞きたいとのことだったので、
後日サシで酒を飲んだ後、場所を移し、お互いの音楽を弾き語りで披露しあおうということになった。
玉置浩二の前で歌った歌を聴きたいとのリクエストだったので、
僕は「光の中へ」の他、何曲かを聞いてもらったのだが、
その時、この男が聞かせてくれた音楽の衝撃は、
まさに僕をおびやかすほどのものだった。
目の前で彼が歌っていると圧倒的な磁場が生まれるため、
僕が彼の前で歌うのは、正直言ってかなりのプレッシャーだった。
曲も歌詞もギターも歌も、オリジナルだが堂々たる完成度。
しかも単に巧いのではない。
声はソフトだが、スリリングな表現を成立させる前提として、
音楽の中でリスキーな賭けを行い、見事に場を成立させる凛々しさがあった。
彼の年齢は倍にしても僕の方がまだ年上。
しかも彼の父親でさえも、僕よりも年下だとのこと。
鈍感なのか、図々しいのか、あるいはその両方かも知れないが(笑)、
僕はめったなことでは、音楽をやる立ち場の自分が追いつめられたように感じたことはない。
だがその日の夜は、甘美な敗北感めいたものすら味わうハメになったのだった。
それ以来、星野裕矢の活動を応援することは僕自身の表現の一部となった。
さて、長々と書いてきましたが、
今回はこうした経緯を持つ両者のジョイント・ライヴ第一弾。
必ずや「見にきて良かった!!」と納得していただくべく、
二人で作戦を練っているところですので、ご期待ください。
ジョイント・ライヴ at 高円寺・稲生座 志田歩 vs 星野裕矢
5月10日(木)20:00 start
チャージ1570円+オーダー
稲生座 Phone:03-3336-4480
東京都杉並区高円寺北2-38-16 サニーマンション2F
http://www2.odn.ne.jp/raychel/menu.html
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2月27日 ECDインタヴュー2012.02.28 Tuesday
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次号のMUSIC MAGAZINEの取材で、ラッパーのECDにインタヴュー。
以前からその存在は気になっていたし、デモなどで姿を見かける機会もあり、勝手に親しみを感じていたものの、
実はサシで話をさせてもらうのは初めて。
ということもあって、かなり楽しみな気分で取材に臨んだ。
印象としては、実に丁寧に言葉を選んで喋る紳士的な人だった。
メディアを通じてだけだと、時に強面な印象を受けたこともあったが、
おそらく言葉を慎重に選ぶがゆえに、選んだ言葉については、きっぱりと発言するためだろう、と納得!
ニュー・アルバム『ドント・ウォーリー・ビー・ダディー』の収録曲のひとつ「まだ夢の中」の映像を見ていただければ分かると思うが、
現在の彼の境地は、ジャンル、世代、時代性などを突き抜けて、人間としての普遍的な感情に踏み込んだものだと思う。
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2月23日 区議会傍聴〜会派というシステムへの諧謔2012.02.23 Thursday
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無党派市民の木下泰之議員が一般質問を行なう区議会の傍聴に出かけた。
今回の質問の内容は全文が彼のブログにアップされているが、
保坂区長に外環、二子玉川、下北沢、京王線連立の区内大規模公共事業見直しと川場村移動教室中止を求めたり、昨年の“SHIMOKITA VOICE 2011”のシンポジウム(ただし質問書にある9月ではなく8月が正解ですが)に保坂のぶと区長が出席した際に語ったシモキタ問題に関するラウンドテーブルの実現を求めるなど、昨年の選挙で区長候補擁立に最も尽力した木下議員が、選挙の際の指針を通すことを求める場となった。
議論のトーンとしては、昨年の選挙で共闘した相手であっても、緊張感を保って対峙するスタンスを保ったものだった。
とはいえ、傍聴という現場に行くと、ウェブ上のテキストだけでは見えにくい情報が見えてくる。
今回の木下議員の質問の項目は、大きく分けて五項目。
これは10分しか質問の時間が無い区議会議員の一般質問としてはかなり多い方だ。
他の議員は二つか三つ、ひとつだけの人もおり、今回の議会で五項目以上の質問をあげているのは、彼の他には、みんなの党・世田谷行革110番のすえおか雅之議員、六項目をあげている自由民主党・新風の三井みほこ議員だけ。
10分という限られた質問時間を活用するため、壇上にあがった彼は、まずコップに水を注ぎ、のどを潤す。
気合い注入!
そして滔々と用意した質問を読み上げ始めた。
残り時間が1分を切ると場内に信号音が響く。
区の回答に対してさらに答える時間も残すのが通例だが、30秒を切ろうかというタイミングで、一度終わるかと思われた質問を「さらに……」と続けると、他の議員の間ではどよめきが起きる。
僕には「この人、時間内にちゃんと喋り終えられるのか?」という戸惑いであるように感じられた。
その後、喋るスピードを一気に加速した木下議員が、無事に質問を終えると、「見事な芸当を見せてもらった」かのように他の議員からの拍手が沸く。
なぜこういうことになるかというと、大きな会派の場合は、会派の代表質問という時間が別に設けられており、そこで何項目もの質問をすることができるが、木下議員は無党派市民という一人会派であるため、会派としての全ての質問を、10分でしなければならないからなのだ。
元々は社会党から立候補したものの、大政党の駆け引きの論理に馴染むことができず、1996年に一人会派「無党派市民」を旗揚げ。
そもそも会派の名前が「無党派市民」というのは、遠藤ミチロウが左翼への近親憎悪的な心情から自分のバンドをスターリンと名付けたのにも通じるほどのテンションで、大政党の政治の論理への諧謔精神を込めたものといえる。
それがどういう成果をもたらすか否かの評価は、観点によってさまざまだろう。
ただ、区議会というシステムの中で、その制約を引き受けつつ奮闘する彼の振る舞いが極めて印象的だったことは、僕自身の実感として表明しておきたい。
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